「介護する側&される側」年齢層の組み合わせ

では、実際に介護を行っている人の割合を年齢層分布ってどんな感じなのでしょう。ここでは、「どの年齢層」が「どの年齢層」を介護しているかをみていきます。

介護を受ける側が「40~64歳」の場合

介護する人

40歳未満…1.8 %
40~49歳…16.0 %
50~59歳…24.4%
60~69歳…29.5%
70~79歳…18.8%
80歳以上…9.5%

介護を受ける側が「65~69歳」の場合

介護する人

40歳未満…7.4%
40~49歳…4.4%
50~59歳…5.7%
60~69歳…59.3%
70~79歳…21.6%
80歳以上…1.6%

介護を受ける側が「70~79歳」の場合

介護する人

40歳未満…1.8%
40~49歳…9.5%
50~59歳…9.6%
60~69歳…12.7%
70~79歳…56.0%
80歳以上…10.2%

介護を受ける側が「80~89歳」の場合

介護する人

40歳未満…1.1%
40~49歳…4.3%
50~59歳…31.6%
60~69歳…21.6%
70~79歳…16.2%
80歳以上…25.1%

介護を受ける側が「90歳以上」の場合

介護する人

40歳未満…0.6%
40~49歳…2.5%
50~59歳…10.3%
60~69歳…10.3%
70~79歳…58.2%
80歳以上…18.4%

「40~69歳」の人を介護しているのは、「60~69歳」が最も多く、そのほかの年齢層では、いわゆる「老々介護」となる傾向がうかがえます。

さらに、40歳未満で介護を担う人が常に一定数いる点については、注視すべきでしょう。

介護と子育てを並行して行う「ダブルケア」を余儀なくされているケースや、自分自身の進学や就労を断念して親や祖父母の介護を行う「ヤングケアラー」「ミドルケアラー」と呼ばれる若年の介護者層が含まれているであろうことは明らかです。

「老々介護」「若年介護」の担い手を含めた、介護に関わるすべての人々が、必要な社会資源にアクセスできることが、非常にたいせつであると筆者は考えます。

【参考】
高齢者の健康に関する調査(2017年)」内閣府
2019年 国民生活基礎調査の概況」厚生労働省

佐橋 ちひろ