みなさんは「富裕層」と聞くと、どのようなイメージでしょうか。多くの方は、自分には縁のない遠い世界だと思っているのではないでしょうか。

たしかに代々資産家の家系である場合や、相続や贈与など何かのきっかけで一気に富裕層になる場合なども考えられます。

しかし、すべてのケースがそうとは限りません。

中には1から自分で資産を作り上げ、「富裕層」と呼ばれるまでになった人もいます。

今回は「富裕層」にスポットをあて、富裕層の人の特徴と、日本における資産1億円以上の世帯の割合などを金融機関に勤務していた筆者がみていきたいと思います。

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1. 「富裕層」その特徴3つ

富裕層の方に共通する特徴をいくつか挙げます。

もちろん全員に当てはまるわけではありませんが、それでも多くの方に共通するのではないでしょうか。

①時間をムダにしない

富裕層の方は「時間」をムダにしません。「Time is money」という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、まさにそれです。

一例として「通勤時間」があげられます。富裕層は家賃が安いからという理由で通勤に何時間もかけることを好みません。通勤時間が1時間の人と30分の人では、毎日往復で1時間の差が生じます。

月に20日働くとすると1カ月で20時間、1年に換算するとおよそ240時間もの差が生まれるのです。

もちろん通勤時間中にできることもありますが、やはり限りはあります。自由に使えるその1時間で自身のスキルアップやキャリアアップ、また仕事や体力の回復などに時間を費やしている方も多いのです。

②決断力がある

富裕層は「決断力」も重視しています。

物事一つ決めるにしても、「どうしよう、でも…」など結論を出さないでできない理由ばかりを並べていると、大きな機会損失につながると考えています。

「良いと思ったものは良い」と自分の判断に自信をもっており、「即断・即決・即行動」という考えが自然と身についているのではないかと思います。

③長期的な目線をもっている

最後の特徴は、物事を長期的な目線で考えている点です。

目先の損得にとらわれず、最終的に自分に利があるのであれば積極的に先行投資を行います。

一つ例を挙げると「投資」です。将来の金融資産を増やすために、「今」のみではなく「先」を見て行っている方が多いように思います。