『ユーキャン新語・流行語大賞2022』では「知らんけど」がトップ10にランクインし、さらなる普及を見せている関西弁。
SNSや動画投稿者のコメント欄など、インターネット上のいたるところで目にする機会が増えました。
しかしインターネット上で使われている関西弁のなかには、地元民はほとんど使わないにも関わらず、ネット用語として独自に発達した言葉もちらほらあります。
今回は、そんなネット用語になった関西弁を紹介します。
1. ネット用語の関西弁、そもそもはなんJで使われている「猛虎弁」だった?
現在はSNSや動画投稿サイトのコメント欄など、色々な場所で目にするネット用語としての関西弁。
そもそもは、ネット掲示板2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)の野球chやなんJで使われていた「猛虎弁」かもしれません。
なんJとは、2ちゃんねるの板の一つ「なんでも実況J(ジュピター)」の略称。
「猛虎弁」は阪神タイガースの選手・監督経験者の岡田彰布氏がインタビュー等で話していた関西弁を、ネットユーザーが独自解釈して使うようになり生まれたと言われています。
時が経つにつれて「猛虎弁」は野球chやなんJ以外の場所でも見られるようになり、インターネットユーザーも増えたことで、ネット用語として広く普及したと考えられます。
2. 現在ネットやSNS上でよく見かける関西弁5選
2000年代後半から、ネット掲示板上で普及した「猛虎弁」。
現在はネット掲示板の垣根を超え、様々な場所で「猛虎弁」が起源と思われる言葉や、新しく参入した関西弁を目にするようになりました。
2020年代は、どのような関西弁がネット用語として使われているのでしょうか。
ここでは、現在ネット・SNS上でよく見かける関西弁を5つ紹介します。
2.1 「しゃーなし」「しゃあなし」
まず紹介するのは、「しゃーなし」「しゃあなし」です。
主に「仕方ない」という意味で使われていますが、使用場面が多いのは誰かに何かを譲って感謝された時など、照れ隠しで「しゃーなしやで」と言うことです。
「急な用事だったんだし、会えなかったのはしゃーなしだよね」「安かったから、すぐ壊れてしまうのはしゃーなしか」という場面でも使用されています。
2.2 「せやな」
続いて紹介するのは、「そうだね」と同意するときに便利な「せやな」。
ひらがな3文字でテンポよく読めますし、関西弁らしい親しみやすさも感じられるためか、ネット用語のなかでも人気のようです。
「せやな」は実際に日常会話で使っている関西人が多いフレーズでもあるので、さらに普及しているようにも感じられます。
ただし、顔を合わせての会話で「せやな」を使うと、発音によってはエセ関西弁のように聞こえることもあります。