65歳以上「リタイア夫婦世帯」年金・貯蓄・支出はそれぞれいくらが目安か
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長かったプロ野球も終盤となり、秋の訪れを感じます。
今年は18年ぶりにあのチームが「アレ」をしたということで、ふと18年前のことを考えることもあったのではないでしょうか。
18年前、今の自分は想像できていたでしょうか?
次の18年を迎えた頃には、もう老後生活が始まっているという人もいるでしょう。
今回は、老後生活の目安となる65歳以上「リタイア夫婦世帯」における、平均貯蓄・年金受給額・平均支出について詳しく解説しています。
老後に必要な資金についても紹介しているので、貯蓄額の参考にしてみてください。
1. 65歳以上「リタイア夫婦世帯」の平均貯蓄額とは
まずは、65歳以上「夫婦世帯」の平均貯蓄額をみていきましょう。
老後生活を迎えるにあたり、今の65歳以上世帯はどれほどの貯蓄を備えているものなのでしょうか。
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布は下記の結果になりました。
- 貯蓄保有世帯の平均値:2414万円
- 中央値:1677万円
平均値とは、全てのデータを足したあとにデータ数で割った値を指します。この性質上、貯蓄額が多い人がいると平均値も引き上げられる傾向にあります。
一方、中央値とはデータを小さい順に並べて中央にある値を指します。そのため、より実態に近いとされています。
今回のデータにおける中央値は「1677万円」となっているため、このあたりが貯蓄の相場といえそうです。
とはいえ、65歳以上の貯蓄には退職金や親からの相続などが大きな影響を与えていると考えられます。実際、内訳を見ると貯蓄2000万円以上の世帯が全体の約4割 (42.5%)、貯蓄額300万円の世帯が全体の約1割(14.4%)と、貯蓄格差が見られます。
ただし、やはり現役時代からいかに貯蓄を頑張ったかも少なからず影響しているでしょう。
執筆者
兵庫県芦屋市出身。同志社香里高校・同志社大学政策学部卒業後、損保ジャパン日本興亜(旧日本興亜損保)へ入社。保険代理店への保険商品案内営業に従事。その後、実際に窓口でお客様へ提案したいとの思いから東京スター銀行のリテール営業へ転身。2011年より現在までファイナンシャルアドバイザーとして個人のお金の悩みを解決してきた。2012年より個人販売の全行員内ランキングでは9年間で10位以内から一度も落ちることなく、2014年2位 2019年3位 2020年1位 2021年2位と安定して好成績をおさめた。また周囲への育成にも力を入れており、2014年以降8年連続で途中2度の転勤もありながら、所属支店の成績を31店舗中1位にしてきた。現在は個人向け資産運用会社にて、資産運用のサポート業務をおこなう。一種外務員資格(証券外務員一種)、生命保険販売資格、損害保険販売資格、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)